NHK総合のドラマ『らんまん』第14週「ホウライシダ」では、万太郎が寿恵子と結婚し、植物学者としての道を歩み始める。前途多難で田邊教授の圧力がかかるが、佑一郎が彼を励まし、アメリカに渡ることを決める。
ドラマ『らんまん』の演出が秀逸で、万太郎と佑一郎の目標に向かう道を風の気配で感じさせたり、寿恵子のまつげの美しさを視聴者に実感させたりしている。脚本の出来が良く、伝えたいことが明確なため、演出にも工夫が凝らされている。
万太郎は自分が発見した植物に名前をつけることにこだわっており、自分で新種の植物に名前をつける方法を模索している。一方、里中は自分で勝手に植物に名前をつけて愛でているが、正式に認定されていない。万太郎のこの執着は、モデルである牧野富太郎の人生を予習している視聴者には想像がつきやすい。
このドラマの脚本と演出の質の高さは、私もずっと感じています。だからこそ、「主人公が最終的にどこにたどりつくかは知ったうえで観たいという不思議な欲求もある。」という欲求を持っているのですが、それを抑えつつ見ています。
来週以降も、田邊教授と万太郎、万太郎と寿恵子、そして田邊教授と聡子、さらには寿恵子と聡子の関係がどうなっていくのか、そして孝光はどう絡んでいくのか、興味が尽きません。楽しみです。
私はこのドラマの脚本が素晴らしいと思います。朝ドラではできないこともありますが、長田育恵さんは細かい仕掛けをたくさん考え出しています。例えば、登場人物同士の微妙な心理的な繋がりや、それぞれの背景や人生が作り出す物語の奥深さなどです。これらの細かい描写が、演出家や俳優たちによって生かされ、さらに深い物語を生み出しています。
また、このドラマが描くのは、現代社会に生きる人々の姿です。そのため、ストーリーには視聴者が共感できる現実的な要素が含まれています。これからの展開で、どのような人々が登場するのか、どのような問題に直面するのか、とても楽しみです。このドラマが、社会に対する私たちの見方を変えるきっかけになるかもしれません。
実在の植物学者である牧野先生を忠実に再現することは賛否両論を引き起こすため、嫌な部分は別のキャラクターに割り当てられています。ただし、牧野先生の植物学に対する姿勢は揺るぎなく、その思想は、植物に対する深い愛を持つ槙野万太郎として描かれています。槙野万太郎は、牧野先生の思想を基に、自分の経験と知識を組み合わせ、植物学に貢献するために日夜努力しています。彼は、植物学の研究に情熱を注ぎ、植物の美しさや複雑さに魅了されています。彼は、自分の研究を通じて、人々に植物の素晴らしさや重要性を伝えることを目指しています。 …makinoi…では満足せずに、…Makinoと名付けたい。その部分はそれで良いと思う。
視聴者が心配しているのは、借金に苦労する奥様である。奥様が史実に忠実に再現されると、やはり悲しみが強くなる。オリジナルならば、何か救いがあって欲しい。
私はマキシモヴィッチ博士の助手であるチョウノスキーこと百姓の長之助に魅力を感じました。彼の生涯は、日陰に咲く花のようです。しかし、少し光を当てると、得も言えぬ鮮やかで美しい大輪の花を咲かせているのです。
万太郎の生涯は花よりも美しかったと思います。
実在人物モデルの作品の弱点は、「史実という名のネタバレ」が存在することです。しかし、朝ドラでは、史実に100%沿ったものはまずありません。そこで、脚本家や演出家が、史実をどう活かすか、どうアレンジするかが腕の見せ所だと言えます。例えば、史実の中で描かれなかったエピソードを追加することで、物語に深みを与えたり、登場人物の心情をより詳しく描写することができます。また、史実に限らず、作品に登場する時代背景や文化についても、より詳しく調べ、リアリティを高めることができます。このように、史実を活かすことで、作品に新たな魅力を与えることができます。「らんまん」の脚本家や演出家は、凄腕と評判であり、私たちは彼らが素晴らしい作品を作り上げることを期待しています。
牧野富太郎は土佐の佐川で従姉妹と結婚していた。しかし、東京に出てきた際に一目惚れした菓子屋の娘と重婚してしまった。彼女は13人の子供を出産した。彼は金に執着し、実家にせがみ続けた。その結果、実家の酒屋は破綻した。破綻後、牧野の妻は料理屋を営むことで家族を支えたが、その無理が祟り、わずか51歳で亡くなった。この時点で、家族は多額の借金を抱え、全ての財産が競売にかけられた。最終的に、クラウドファンディングによって家族は乗り切ったが、これを朝ドラでどのように描写することができるのだろうか。
朝ドラの主人公は、目指した者になる過程を見たいものです。後半で主人公が挫折してストーリーがわけのわからないものになってしまっても、つまらなくなってしまいます。一方、「らんまん」のように初志貫徹するストーリーは素晴らしいものですね。
一年ぶりに安心して見ていられます。
このドラマは、たくさんの登場人物が出てきますが、それぞれの人物設定が細かく描かれているので、彼らの内面を深く知ることができます。また、セリフを喋っている人物だけでなく、背景にいる人たちも、演技力が高く、物語の世界観をより深く表現しています。さらに、素晴らしい脚本と演出が、役者たちをさらに引き出し、見る人を物語に引き込む魅力的な作品となっています。
また、東大に比べて博物局の里中先生や野田先生は好人物として描かれており、この記事には「利権や名誉に興味のない里中」という記述があります。しかし、里中先生のモデルとされる田中芳男は華族の方であり、高級官僚の博物学者であった上に退官後は貴族院議員となっています。したがって、「興味がない」というよりは、すでに手に入れている人物であると言えます。
牧野富太郎さんにとって、この人に面識を得たことは生涯の宝物です。
今回の脚本が素晴らしいため、やはり1人の脚本家が全話を書くことが望ましいと再び思いました。舞い上がれは、脚本家によってムラがありました。まあ、1人でやると支離滅裂になってしまうようなパターンもあるので難しいですが。
とにかく、今作は毎朝見るのが楽しみです。2人の可愛いやり取りを見て、癒される日々です。史実通り寿恵子ちゃんが早世する脚本の場合は修正して欲しいです。そんなことを考えながら、YouTubeであいみょんの『愛の花』フルバージョンを聴いたら泣けてきました。万太郎と一緒に長生きすることができますように。
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