松平健演じる永吉の葬儀シーンで描かれた意外な展開
NHK連続テレビ小説「おむすび」の第105話で描かれた永吉(松平健)の葬儀シーンは、視聴者に大きな衝撃を与えました。主人公・米田結(橋本環奈)の祖父である永吉の葬儀には、予想外の人物たちが次々と弔問に訪れ、SNSでは「#おむすび」のハッシュタグとともに驚きの声が多数投稿されました。
特に注目を集めたのは、生前の永吉が語っていた「ホラ話」と思われていたエピソードが実は真実だったという展開です。永吉は生前、サッカー元日本代表のラモス瑠偉氏にループシュートを教えたとか、歌手の山内惠介の世話をしたなどと話していましたが、それらは家族からは単なる「ホラ」として受け止められていました。ところが葬儀には実際にラモス瑠偉本人や山内惠介が登場し、永吉への感謝の気持ちを伝えに来たのです。
さらに、永吉が交流があったと語っていた王貞治氏からはバットが、アントニオ猪木からは闘魂タオル、初代引田天功からはシルクハットが供えられるという驚きの展開も。永吉の息子である聖人(北村有起哉)は「誰かがふざけて贈ってきただけやろ」と半信半疑の様子でしたが、妻の佳代(宮崎美子)は「でも、そういうことにしときましょう」と微笑むシーンには、温かみがありました。
この展開に視聴者からは「映画『ビッグフィッシュ』のパクリではないか」という指摘も多く寄せられました。ティム・バートン監督の映画「ビッグフィッシュ」では、ホラ話をする父と息子の確執が描かれ、父の死後に父の話に登場した人物たちが集まってくるというストーリー展開があり、「おむすび」の葬儀シーンと類似点が多いと話題になりました。
また驚きの展開はこれだけではありませんでした。かつて永吉が100万円を貸した小松崎という人物の息子(大鶴義丹)が、父の遺品から見つけた借用書を手に、ちょうど通夜の日に返済しに現れるという展開も。この偶然の重なりについては「あまりにも都合が良すぎる」「なぜこのタイミングで?」という批判的な声も多く見られました。
一方で、葬儀の中で描かれた佳代の永吉への別れの言葉「今、すごくあなたに会いたいです。あなたの笑い声が聞きたいです。あなたと一緒に歩いてきた人生、楽しかったですよ…永吉さんありがとうね」というシーンには、視聴者から「このドラマで初めて泣いた」「涙止まらん」「大号泣の朝」という感動の声も。宮崎美子の演技が光る場面としても評価されました。
永吉というキャラクターは、見栄っ張りでホラ話が多いものの、困っている人を見ると放っておけない「米田家の呪い」を持つ人物として描かれてきました。その生き方が多くの人に愛され、葬儀に多くの人が集まったという設定は、キャラクターの魅力を改めて浮き彫りにしました。
葬儀シーンでは、これまで描かれてこなかった聖人の妹とみられる女性2人も登場し、「妹いた!」「おばさん初登場」といった驚きの声も上がりました。これまでの「おむすび」では描かれてこなかった親族関係が垣間見られた瞬間でもありました。
松平健演じる永吉のキャラクターは、「おむすび」の中でも特に視聴者から愛されていただけに、その最期を飾る葬儀シーンは物語の大きな転換点となりました。残り4週の放送で「おむすび」がどのように物語を締めくくっていくのか、多くの視聴者が注目しています。

朝ドラ史上最低視聴率の可能性が高まる「おむすび」の課題
NHK連続テレビ小説「おむすび」は放送開始から視聴率で苦戦を続け、朝ドラ史上最低視聴率記録更新の可能性が高まっています。2月24日放送の第101話では期間最低の世帯視聴率10.7%を記録し、全話平均でも歴代の朝ドラで最低視聴率更新が濃厚になっているのです。
「おむすび」は当初、「平成元年生まれのヒロインが、栄養士として、人の心と未来を結んでいく”平成青春グラフィティ”。どんなときでも自分らしさを大切にする”ギャル魂”を胸に、主人公・米田結が、激動の平成・令和を思いきり楽しく、時に悩みながらもパワフルに突き進みます!」というコンセプトで始まりました。また、放送中の1月17日に阪神・淡路大震災からちょうど30年の節目を迎えることもあり、大地震にかかわる描写が作品の軸に据えられていました。東日本大震災も描くという挑戦的な内容を盛り込んだ作品として期待されていたのです。
しかし、実際の放送が始まると、視聴者からは厳しい声が相次ぎました。SNSでは序盤から「#おむすび反省会」というハッシュタグが活発につぶやかれ、「ギャルの描写に感情移入できない」「栄養士としてのシーンが浅い」などの批判が続出しました。視聴者からは「惰性で毎日視聴しているが残念なドラマでした」「話が散らかりすぎていて何も深掘りしないままいつの間にか大団円」という声も多く見られました。
低視聴率の理由として、多くの視聴者が指摘するのが「テーマのちぐはぐさ」です。ギャル、糸島、震災、栄養士、親子関係など、さまざまな要素が盛り込まれているにもかかわらず、どれも中途半端に描かれ、何を伝えたいドラマなのかが分かりにくいという批判が目立ちます。「朝ドラは主人公のヒロインの生き様を描くものだけど、その描き方が中途半端なのです」という視聴者の声が象徴的です。
特に、主軸であるはずの栄養士としての成長も、「栄養士となる専門学校での学習や苦労という内容が全く無い」と指摘されています。また、子育てしながら仕事を持つ母親の大変さもほとんど描かれていないため、「ヒロインに対して感情移入ができない」という声も多く聞かれました。
さらに、物語の構成にも問題があると指摘されています。「行き当たりばったりの展開が多かった」「内容の感想とかどうでもいい感じ」という声から、視聴者が物語に引き込まれていないことがうかがえます。実際、「明日はどうなるんだろう」「来週はどうなるんだろう」という期待感を持てるドラマになっていないという批判も見られました。
一方で、「低視聴率は出演された俳優陣の責任ではなく、制作スタッフの責任です」という声も多く、特に「糸島のおじいちゃんおばあちゃん、結のお父さんとお母さん、素敵な俳優さんと思います。この方たちの魅力のみで見続けてます」など、松平健や宮崎美子、北村有起哉といった脇を固める俳優陣の演技に救われているという意見も散見されました。
ドラマを制作する側の問題として、「忙しい橋本環奈さんを登用したことが問題かも」という指摘もあります。主演の橋本環奈のスケジュールの都合で「セリフだけでできるようにドラマを作った」のではないかという疑念も投げかけられています。
「おむすび」の低視聴率については、「ドラマのリアルタイム視聴が減ってきているので、今後の朝ドラも視聴率は下がり続ける」という時代的な要因を指摘する声もありますが、同時期に放送されている他のドラマと比較しても苦戦している状況は否めません。
残り4週となった「おむすび」ですが、最後の放送まで視聴率の回復は難しいと見られています。「そっと静かに終了すればいい」という声もある中、どのような形で物語を締めくくるのか注目が集まっています。
栄養士としての主人公の描写が浅いという批判
朝ドラ「おむすび」の主人公・米田結(橋本環奈)は、栄養士という職業を持つヒロインとして設定されていますが、この職業描写の浅さが視聴者から多くの批判を集めています。結は、プロ野球選手を目指す夫・四ツ木翔也(佐野勇斗)を支えるために栄養専門学校に入学し、その後栄養士として働き始めます。さらに子育てをしながら管理栄養士の資格を取得して病院で働きはじめ、NST(栄養サポートチーム)に抜擢されるという設定です。
しかし、視聴者からは「栄養士としてのシーンが浅い」「栄養士となる専門学校での学習や苦労という内容が全く無い」という声が多く聞かれます。栄養士という専門職に就くための過程や、その職業ならではの苦労、やりがいなどが十分に描かれておらず、主人公の職業としての説得力に欠けるという指摘です。
特に批判が集中しているのは、栄養士としての具体的な仕事内容や専門知識が描かれていない点です。例えば、ある視聴者は「拒食の女の子にはセリフでけで解決、義歯があわないのではとの医師の指摘に『細かくしておきました』。つわりの人に『西京味噌のお味噌汁』を作ってもらいました」と指摘し、ヒロインの栄養士としての活動が表面的で、専門性が感じられないと批判しています。
さらに「ヒロインが体を動かして何かをするのがないんだ」という意見もあり、栄養士としての具体的な行動や取り組みが映像として十分に表現されていないという不満も見られます。これは「橋本環奈さんにセリフだけでできるようにドラマを作ったから」という推測も一部で語られており、主演女優のスケジュールの関係で現場での撮影時間が限られていたのではないかという見方もあります。
また、栄養士という職業の特性上、医療現場での位置づけについても疑問の声が上がっています。「管理栄養士が患者の運命を左右する活躍するのは、とってつけたようで違和感が強い」という意見や、「医療の現場で病気の治療にあたる主役は医師、看護師、薬剤師、技師であって、管理栄養士が患者の運命を左右する活躍するのは、とってつけたようで違和感が強い」という指摘も見られます。
さらに、今後のストーリー展開でコロナ禍が描かれることについても、「コロナ禍で管理栄養士が活躍するストーリーってあるのだろうかとは思う」「コロナは管理栄養士が重要な役回りではない様に思えます」という懸念の声も上がっています。未知のウイルスと闘う医師や看護師、救急隊員の必死の奮闘に比べ、管理栄養士の役割をドラマとしてどう描くのかという点に疑問が投げかけられているのです。
「栄養士が大事な仕事だけど、医療の現場で病気の治療にあたる主役は医師、看護師、薬剤師、技師であって」という意見に象徴されるように、栄養士という職業の重要性は理解しつつも、ドラマとしての描き方に違和感を持つ視聴者が多いようです。
一方で、管理栄養士ができることとして「新型コロナの症状で味覚・嗅覚の障害で食欲不振になった患者に栄養を取らせようと食べやすい食事を考えることぐらいか?」という意見もあり、専門家の視点からドラマの展開に対する現実的な推測も見られます。
朝ドラでは主人公の職業を通して、その人生や成長を描くことが多いだけに、栄養士という設定が十分に生かされていないという批判は作品の評価に大きく影響しています。残りの放送でどのように栄養士としての主人公像が描かれていくのか、多くの視聴者が注目しています。
橋本環奈の起用と役どころのミスマッチについての考察
NHK連続テレビ小説「おむすび」の主演に抜擢された橋本環奈。「千年に一度の逸材」と称されたアイドル出身の女優が朝ドラヒロインを演じることは、放送前から大きな話題を呼びました。しかし、実際の放送が始まると、橋本環奈と役柄とのミスマッチを指摘する声が視聴者から多く聞かれるようになりました。
視聴者からの指摘として多いのが、ヒロイン・米田結の「ギャル」設定との違和感です。ドラマでは主人公が高校入学とともに嫌っていたはずのギャルになるという設定がありますが、「ギャルの描写に感情移入できない」という批判が序盤から多く見られました。橋本環奈のイメージとギャルというキャラクター設定のギャップが、視聴者にとって受け入れがたいものだったようです。
また、橋本環奈のスケジュールの問題も指摘されています。「忙しい橋本環奈さんを登用したことが問題かも」という声や、「橋本環奈さんにセリフだけでできるようにドラマを作ったから」という推測も見られます。実際、ドラマ内での橋本環奈の出番が限られているという指摘もあり、「ヒロインが体を動かして何かをするのがないんだ」という不満も聞かれます。
この点について、ある視聴者は具体例を挙げています。「拒食の女の子にはセリフでけで解決、義歯があわないのではとの医師の指摘に『細かくしておきました』。つわりの人に『西京味噌のお味噌汁』を作ってもらいました」と、主人公の栄養士としての活動がセリフだけで済まされており、実際に行動する場面が少ないという批判です。
さらに興味深いのは、朝ドラ「おむすび」に続く作品「あんぱん」のヒロイン役に今田美桜が抜擢されたことについての反応です。「ヒロインが同じ福岡県福岡市出身の今田美桜さんというのも橋本環奈さんへの当てつけなのかと思いました」という声もあり、橋本環奈の起用に対する視聴者の複雑な心境が垣間見えます。
一方で、橋本環奈自身の演技力や魅力を評価する声も少なくありません。「千年に一度のアイドル」としての彼女の出演は一定の注目を集め、「そもそも内容や視聴率なんて関係ねー。はしかんは千年に一度のアイドル。千年に一度しか現れないアイドル。元気な姿が見れればそれでいいんだよ」という熱烈なファンの声も見られます。
しかし、そのような声を考慮しても、総じて視聴者からは「主演に橋本環奈を起用したことがドラマの質や内容に影響を与えたのではないか」という疑問が呈されています。「ホントに面白くないドラマでした。でも糸島のおじいちゃんおばあちゃん、結のお父さんとお母さん、素敵な俳優さんと思います。この方たちの魅力のみで見続けてます」という意見にも表れているように、橋本環奈よりも脇を固める俳優陣の演技に救われているという声が多く見られます。
特に松平健や宮崎美子、北村有起哉といったベテラン俳優の演技が光る場面では、主役の橋本環奈の存在感が相対的に薄れてしまっている印象もあります。永吉の葬儀の場面では、「北村さんと宮崎さんの名演技がほんとに無駄遣いな回だった」「俳優・演者はみんないい人なのになあ…脚本で損してるんだよなあ。勿体ない」という声も上がっており、橋本環奈の起用以外にも脚本の問題が指摘されています。
総じて「おむすび」における橋本環奈の起用は、彼女の知名度とスター性を活かした話題作りには成功したものの、朝ドラヒロインとしての説得力や共感性を十分に引き出すことができなかったという評価が多いようです。「橋本環奈をこれ以上朝ドラで見るのは御免こうむる」という厳しい声がある一方で、「演者さんが気の毒でたまらない」と、制作側の問題を指摘する意見も多く見られます。
この経験は、朝ドラのヒロイン選びにおいて、単に知名度や人気だけでなく、役柄との相性や制作スケジュールの調整など、様々な要素を考慮する必要性を改めて浮き彫りにしたと言えるでしょう。
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