竹雄は大きな風呂敷を抱えて峰屋に入ってきました。その中身は大量の本です。
どうやら万太郎はタキに頼んで大量の本を取り寄せたようです。
「全巻そろうたがは名教館にもないがじゃ、おばあちゃんありがとう」
満足げな万太郎の様子を見て、分家の豊治さんは「なんぼした?」と値段を尋ねました。領収書を覗き込んで、驚きました!
「番頭のふた月分の給料よりも高いじゃないか!」
「峰屋の金を使うとは、ご立派なご当主ですね」と、イヤミを言われました。
万太郎はタキに無理やり引っ張られて、番頭の席に座らされました。
万太郎は竹雄に「一生の願いだ」と頼みますが、「一生の願いをここで使わないでください」とあきれられます。
万太郎は仕方なく席に座りますが、何やら引き出しの中から何かを見つけたようです。
夕刻、タキが峰屋に帰ってきました。
タキが真面目に取り組んでいるか見てみると、万太郎は絵を描いていました。
タキ「何ですか!おまんは当主としての自覚が足らん」
タキは、万太郎が描いた絵を怒って捨てるように言いますが、店の者たちはその絵の出来栄えに感心しました。
タキは名教館を訪れました。そこで、万太郎が学ぶ様子を見守りました。万太郎は英語が得意のようで、語学においてはあいつの右に出る者はいないと、先生からも認められています。一方、タキは蘭光に酒を持参していました。
タキ「蘭光先生、万太郎は本日限りでやめさせていただきます。お世話になりました」
万太郎は納得できません。
タキは本格的に峰屋の仕事を覚えさせたいと話します。
万太郎「ここにおりたい!…当主は嫌じゃ…」
蘭光「万太郎、そのへんにしちょけ。峰屋さん、ご心配なさらんでも名教館は今月の末で廃止されます…」
新政府が全国に小学校を設立することになり、蘭光も佐川を離れるつもりだと話しました。
これには、万太郎も佑一郎も驚きました。
特に万太郎は、蘭光にしがみついて「嫌だ!」と離れませんでした。
その様子を見たタキは、男親のいない万太郎にとって勉学が代わりのものになっているのではないだろうかと心配しました。
蘭光が峰屋を訪れました。彼は、この地の自然を見納めたいと言い、万太郎を一晩貸してくれないかと頼みました。数日後、蘭光は万太郎と祐一郎を連れて、最後の課外授業に出かけました。
万太郎は早速何かを見つけました。
万太郎「ここにナンバンギセルが咲いちょります」
大喜びの万太郎です。
蘭光「槙野、1人で行くな」
しばらく歩くと、大きな川に出ました。
「仁淀川じゃ」
「きれいじゃ」
雄大に流れる仁淀川が3人を包み込みます。
蘭光「ここで泊まるぞ」
佑一郎は野宿するつもりのようです。仁淀川の大きさに驚きながらも、彼は自然とともに生きるための方法を考えているようです。彼は将来の道を見据えているのでしょうか?
一方、万太郎はまた変わった植物を見つけたようです。
万太郎「佐川では見たことないなぁ、おまんらは川が好きながか」
蘭光「それは何だと思う?」
万太郎「この葉の切れ込みはトウキじゃなかろうか」
蘭光「これは違う。イヌトウキじゃ」
万太郎「あ、先生食うた!」
蘭光「毒があるき、何でもかんでも食うてはいかん。これは大丈夫」
万太郎も食べてみます。
万太郎「苦い!」
蘭光「そうじゃろ」
蘭光は夕暮れになる前に、川に釣竿を持って行き、夕食の魚を手に入れるつもりです。
「待ってください」
二人は蘭光の後を追いかけます。
楽しそうです!
個人的な感想ですが、「おちょやん」と「ちむどんどん」は、大団円の最終回を逆算して、子供時代を2週間に設定したと思います。一方、前作はまず3週間の子供時代から構築していくことから、最後に駆け足になってしまったように思います。そういう意味で、本作は本流の子供時代2週間で上手く大人パートに引き継げたのではないでしょうか。期待が高まりますね!
万太郎役の小林優仁君は、利発で透明感溢れる子役で、久しぶりに見たような気がします。思わず惹き込まれて見入ってしまいました。ただ、今週で出番が終わってしまうのが残念です。
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