朝ドラ「らんまん」万太郎は学者版の坂本龍馬?

第21週では、槙野家の借金を返済するために、寿恵子が弥之助と出会い、菊くらべに参加する。華やかな菊千代の菊に対し、寿恵子はノジギクを持ち込むが、その原種の貴重さに弥之助たちは感動する。彼らの心を射止めたのは、寿恵子本人の度胸と話術、そして愛嬌だった。弥之助は寿恵子のノジギクを300円で買い取り、その「昔の誰ぞ」に思いを馳せる。

『らんまん』の冒頭には“天狗”こと坂本龍馬(ディーン・フジオカ)が登場します。制作統括の松川博敬氏はインタビューの中で、「本作の企画プレゼンの段階では、私が分かりやすく『これは学者版の坂本龍馬』であり、『同時代の土佐人で、常識にとらわれず道を切り拓いていった植物学者』と説明していました」と明かしています。この終盤の展開で、姿形はなくとも、再び坂本龍馬の面影や意志が作品に映し出されるのは見事です。

土佐といえば坂本龍馬というイメージがあるが、万太郎と龍馬には共通点がある。近年の研究によると、龍馬の先見性と行動力は坂本家の女性たちの影響が強かったとされる。特に有名なのが姉の影響である。はちきんとは土佐の女性の凄さを表す言葉だが、万太郎もまた祖母、姉、そして妻の寿恵子といった女性たちの力に支えられてきた。このドラマは、時代を切り開いた男らしい英雄を描いた物語ではなく、壮大なバカ(笑)である明治の男たちが争うナンバーワンではなく、オンリーワンを目指して植物学という荒野を一人で行く天才である万太郎を支え続けた妻の寿恵子のドラマである。

寿恵子の話によると、幾星霜にわたる人々の創意工夫や花を愛する心が争いごとをなくすことができるという。そして、夫である植物学者が描いた“日本全国の植物を網羅して図鑑を作る”という壮大な夢に、岩崎弥之助様の胸によぎった“昔の誰ぞ”は坂本龍馬であったという。これには気がつかなかった。

実在の岩崎弥之助氏は明治5~6年にアメリカ留学していたため、誰よりも海の彼方を望み、海軍と海運力の重要性を説いていた同郷の志士への思いは強かったであろう。調べたところ、日本に自生するノジギクの中でも、高知の足摺岬辺りと、本州・九州にわたる瀬戸内沿岸とでは別の変種が見いだされるそうである。土佐出身の岩崎様ならノジギクになじみがあり、郷愁を感じてくれるはずである。寿恵子が万太郎に託したか、彼女がプレゼンの勝利を勝ち取ったかはわからないが、寿恵子が岩崎弥之助様を納得させることができたことは確かである。

ノジギクを出しても、周りからけなされると思っていたが、見えはとても理解があり、仲居の皆さんもなかなか好感的で、何より岩崎や他の客は心をつかまれた。寿恵子の力は本当に素晴らしい、と言うか恐ろしいです。これでここまでの多額の借金もほぼ完済しました。まだ子供は増えるようですが、もし岩崎が目にかけてくれるなら、ここまで貧困にはならないでしょう。万太郎と寿恵子の人を引き付ける力には、これから注目です。

昨日は万太郎のことを見損なっていたけど、今朝は初っぱなから八犬伝を取り戻しに行っていたし、良いところもあるやーん!って思った。また、菊の品評会で寿恵ちゃんが熱弁した内容も万太郎からの受け売りだから、やっぱり万太郎の知識や考え方が素晴らしいってことが認められた嬉しい朝になりました。それにしても、こういう奥さんを「あげまん妻」と言うんだろうね。大学でも働けることになったし、来週はますます楽しみです!

幕末の学問所と言えば、松下村塾が有名ですが、土佐明倫館もすごいと思います。確かに、牧野博士は天才であられたのでしょうが、学問の基礎を教えて、わずか数年で学び方を身につけさせたのですから。岩崎さんも坂本龍馬さんも、同じ門下生ですしね。

今日の放送では、りんさんが万太郎に対して「あんたは草花でしか役に立たないんだからさ」と言っていて、思わず笑ってしまいました。本当に万太郎は草花でしか役に立たない。だからこそ、ここからどんどん役に立って欲しいと思います。寿恵子に少しでも安息をと。

でもまだまだいろいろあるのでしょうね。がんばれ万ちゃん、寿恵ちゃん!

ドラマで「伏線」「伏線」とことさら囃し立てることは、どうかと思いますが、この「らんまん」は変にあざとい感じでなく、「あぁ、ここで」とほんのり思う程度で済ませるところが良いです。今日の「あれ、坂本龍馬のこと?」みたいな演出は良いですね。

例えば、万太郎夫妻の最初の子を病で亡くした時、寿恵子を心配した母が田舎から出て来てサポートをしてくれて、その帰りに「みえ(妹)のところに寄ってから帰るからね」と、さりげなく叔母の存在を匂わせて去っていくところのセリフなんか、実に憎い演出です。視聴者に、ある意味成功者である叔母の存在を思い起こさせている。それが今週に繋がったという感じもします。

ドラマって、ちょっとしたセリフや仕草でグッと現実味が出たり、逆に「普通、そこでそれを言う?」みたいなシラケた感じにもなる。だから、面白いですね。

以前、寿恵子さんは高藤さんに「どうして変わらないといけないのですか?」と(母の出自や自身の存在、人格否定された事に怒って)、万太郎さんの元に行きました。今回の話で、1000年以上前から変わらないノジギクに繋がっていたことが明らかになりました。変わるもの、変わらないもの、どちらも大切にして、その本質を見極め尊重することが大切です。最終話に向けてより深い内容になってきました。今回初めてノジギクの歴史を知りました。私自身も変わりながら、変わらない自分でいたいと思いました。

出来レースとはいえ、あの場では菊千代が1等賞に選ばれて良かったです。もし誤ってすえこが選ばれたりしたら、人間関係が色々と難しくなったと思います。

岩崎さんは、そういう気遣いもできる人だと思います。

1000年以上も人の手が入らず、生まれながらの形を保っているノジギクは、どんな困難にも耐え変わらない。万太郎と寿恵子と重なって泣けてしまった。はかなげで弱そうなノジギクが、芯の強さを持つことを知りました。

今回の寿恵子さんの野地菊の説明を聞いて、アレッ、天皇家の御紋である菊は、野地菊しかないよなと思った。その花に名前を付けたのが万太郎なんて、余りにも凄すぎる。もしかして、これって、万太郎は龍馬より凄くないかな。弥之助どころか、総理の大隈氏なんかも、万太郎には頭を下げる位の立場じゃないんだろうか。

岩崎が寿恵子を通して万太郎の存在を知り、坂本龍馬まで想いを馳せるのは奥深い。その万太郎は幼少期に出逢った天狗が坂本龍馬とはつゆ知らず。それがまた奥深い。

来週は(寿恵子の)仲居としての売れっ子ぶりが見られたらいい。みえ夫妻も、多少は予想していただろうが、それを越える売れっ子ぶりに驚くだろうな。

今朝は「らんまん」後の「あさイチ」にも浜辺さんが出演し、彼女の魅力を感じる朝でした。

また、寿恵子の熱弁に感動しました。講釈師になって『八犬伝』を語ったら、スターになること間違いなしです。岩崎さんは彼女のバックを務めてください。

ある男性が「おんな!」と失礼な言葉を発して、気色が悪くなりました。以前、俳句の番組で勇気ある発言をした人に対して梅沢富美男が「むすめ!」とお決まりの反応を示したこともありました。

名前、特にフルネームはどうでもいい世界ですね。東宝グランプリではなく、ニュージェネレーション賞を受賞した美波ちゃん。今回の300円のヒントが役に立ったのでしょうか?

誰かが気になって調べたところ、ほとんどの人が龍馬を連想したようです。脚本の素晴らしさに驚かされます。

寿恵子だけでなく、彼女の叔母さんや宮澤エマも素敵です。目が離せません。

早く大成してほしいですね。私の妻は、甲斐性がなさすぎて無理だと言い出して、笑ってしまいました。

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