第21話は、直言(岡部たかし)ら16人が贈収賄の容疑で逮捕された「共亜事件」は世間の注目を集め、寅子(伊藤沙莉)は大学に行けずにいた。そんな中、花岡(岩田剛典)と穂高(小林薫)が猪爪家にやってくる。穂高が直言の弁護を引き受けてくれることになり安どする寅子たち。逮捕から4か月後、予審が終了し、「罪を自白した」と書かれた新聞記事に戸惑う寅子たちの元に直言がようやく帰ってくる…というストーリーだった。
寅子が学校に行けずにいた間、教室では小橋(名村辰)、稲垣(松川尚瑠輝)が陰口を叩いていた。その様子を目撃した轟(戸塚純貴)は怒りの鉄拳制裁。「轟のおかげかは分かりませんが、寅子の大学生活は無事、再開されたのでした」(尾野真千子)という。
これまでに様々なドラマで戸塚純貴さんの演技を拝見してきましたが、彼のコミカルでありながら飄々とした演技が、とてもユニークな雰囲気を醸し出しており、そのたびに私は心温まる気持ちになります。戸塚さんは私が大変愛して止まない俳優の一人です。特に「虎に翼」における彼の役柄は、真の優しさと熱い心を併せ持ち、戸塚さんの魅力がさらに際立っていると感じています。毎日のようにその演技に心癒されています。
ある時、轟くんが他の人の傷を見た後に、余計な悪口を叩いた結果、よねさんに怒られると思いきや、実は轟くんが全力で頭突きをしたために、彼の額も赤くなっていましたね(笑)。その光景は思わず笑ってしまうほどでした。
ちょうどその時、穂高先生からは「法律を学ぶ者として、何事にも影響されずに冷静に物事を判断すべきだ」という助言を受けていました。にもかかわらず、轟くんは怒りに火が付いたようで、その朝はすっきりとした気分になりました。
その一方で、疲れ切って帰宅した直言さんのことが気になります。彼が受けた取り調べは、日和田によるもので、非常に高圧的で恫喝じみていたとのことです。この報告を受けたのは、水沼貴族院議員でした。この大疑獄事件は、ますます怪しげな雰囲気に包まれています。
対する穂高先生や助さん格さん連合は、悪代官である水沼や越後屋日和田に立ち向かっています。彼らが負けないことを願っています。
また、戸塚純貴さんは以前、ジュノンスーパーボーイコンテストで理想の恋人賞を受賞し、その爽やかな雰囲気と高い演技ポテンシャルで、多くのラブストーリーでも重要な役割を果たしています。彼の多彩な才能にはいつも感心させられます。
戸塚さんは、ドラマで轟を演じる際に特別なメークをしていますね。普段のイケメンな戸塚さんとは異なる、髭面のバンカラな轟としての彼の姿も大変魅力的です。ドラマの中での轟は、まるで「北斗の拳」のケンシロウのような正義のヒーローとしての立ち位置で、安心して見ていられるキャラクターです。
今回の「俺たちの轟」では、本来出番がないと思われたシーンにも彼が登場し、その挿入の仕方には思わず笑ってしまいましたが、全体としては非常に爽快なエピソードでした。何事もなかったかのように振る舞う彼の姿勢から
は、その人柄が垣間見え、しっかりと額にアザがある様子が良い味を出していました。来週の展開も楽しみにしています。
今週のドラマは、父が逮捕され起訴されるという重たい展開が予想される中、花岡の微笑ましい嫉妬や、女子仲間と轟の鉄拳制裁といった胸熱なエピソードが組み込まれています。吉田脚本家は、そんな重苦しい空気を敢えて払拭しようとする筆致で、今週も視聴者の心を揺さぶる展開を用意してくれることでしょう。
轟太一の役になりきる戸塚純貴さんの演技は、まさにその人そのものと言えるでしょう。真に本物の役者さんです。鉄拳制裁のシーンはコミカルで、見ていて心が和む素敵な場面でした。また、いじめっ子役の小橋を演じる名村さんも、非常に魅力的で個性的な役者さんです。素晴らしい役者が多いため、演技がしっかりしており、見ていて大変楽しいです。三代目J Soul Brothersの岩田さんを除いては、ルックスも演技力も素晴らしいですが、岩田さんに関しては演技がやや平凡であると感じます。
昨日の日刊ゲンダイによるネタバレ記事があったため、多少のモヤモヤを感じながら視聴しましたが、全く問題はありませんでした。轟さんの鉄拳制裁はもちろん、トラコの「優三さんは家族ですから」という発言に花岡さんが嫉妬の視線を送る場面が特に興味深かったです。やはりこのドラマは面白いと感じました。
かつては、心得違いな行動を取る者に対する鉄拳制裁が一般的でしたが、現代ではハラスメントが問題視され、暴行罪や傷害罪に問われる可能性があります。このドラマの舞台が90年近く前の昭和時代であるため、現代の視点から見ると問題のあるシーンでも、当時の状況を反映しているため、なんとか許容されているようです。しかし、子供が見る時間帯に暴力シーンを放送することへのクレームも考えられます。
このドラマは、暗くなりがちな汚職冤罪事件というテーマの中で、轟の熱い右ストレートが視聴者に勇気と希望を与えることでしょう。戸塚純貴さんをはじめ、多彩な演技の持ち主が出演していることも魅力の一つです。轟さんのバンカラな姿や、正義感あふれる演技は、これからも多くの人々に愛されるに違いありません。
暴力については、現代ではその扱いが大きく変わりましたが、ドラマ内で描かれる「教訓としての暴力」には、時として肯定的な反応も見られます。それにより、ジェンダーバイアスや二重基
準の問題が浮かび上がることもあります。法律を学ぶ者として、また社会の一員として、私たちはこれからどのように法律や倫理を理解し、適用していくべきか、改めて考える必要があります。
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