橋本環奈「おむすび」に見る演技力の課題と親子関係の希薄さ~視聴者が感じる違和感の正体~

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コロナ禍の医療現場描写に視聴者から様々な反応

NHK連続テレビ小説「おむすび」の第110回放送で、ついに物語は2020年2月に突入し、「新型コロナウイルス」という言葉が番組内で登場しました。橋本環奈演じる主人公・米田結の自宅のテレビからは「横浜港に3日前に停泊した大型クルーズ船の乗客乗員の中から、新型コロナウイルスへの感染が確認されました」というニュースが流れ、現実世界で起きた「ダイヤモンドプリンセス号」の事案を彷彿とさせる展開となりました。

視聴者からは「ついにコロナに到達してしまった」「自粛期間はつらい時期やったねぇ」といった声がSNS上で多数見られ、あの時期の記憶が鮮明によみがえったことがうかがえます。予告編では結がマスクを着けて院内で働く姿が映され、コロナ禍での医療現場の緊張感が描かれることが予測されています。

病院に勤める管理栄養士である結は、コロナ禍において「患者との接触の減少で仕事のやりづらさを感じていく」ことが予告されており、医療従事者が直面した困難さの一端が描かれる見通しです。しかし、視聴者の中には「管理栄養士は大事な職業だとは理解しているが、医師、看護師、薬剤師、臨床の各技師たちと肩を並べるように、コロナ禍で戦場となった病院で活躍するのは無理あるんじゃねえの」といった疑問の声も上がっています。

実際、当時の医療現場は「防護マスクの痣が褥瘡になって痛々しい医療関係者が泣きながら医療に携わり、遺体は防護シートに包まれたまま火葬されて家族と最後のお別れもできない」という過酷な状況でした。多くの視聴者がこの記憶を持っているため、「ギャル魂でどうこうもないよ。みんな現場は命がけでやっていて、ギャルだの米田家の呪いだのの入る余地ない」と、ドラマでの描写に懸念を示す意見もあります。

また、コロナ禍での描写に関しては「新型コロナは、2020年3月に志村けんさんが、4月に岡江久美子さんがそれぞれ感染が基で亡くなられたというのが衝撃的すぎて、ホンマにヤバいと思いました」「一挙に『不要不急の外出自粛』と『宴席や映画観劇や遊園地自粛』、『マスク着用』となり、逆に社内のミーティングもZoomなどによるリモート会議に変わり、営業訪問も激減し、超自粛社会になりましたね」と、あの時期の社会状況を振り返る声も見られます。

ドラマがコロナ禍をどう扱うかについては「脚本、演出、構成、全てにおいて『こういうドラマはつまらない』の見本市みたいなドラマである意味貴重かも」「コロナ禍でいろいろ対策を強要されたけど,今から思えば飲食店の時短営業は最も意味がなかった施策だと思う」という意見もあり、当時の対応を今の視点から見直す機会にもなっています。

さらに、橋本環奈自身の過去のエピソードとの関連性を指摘する声もあります。「2021年1月21日発売の『女性セブン』に掲載されたのは、『橋本環奈「時間が足りず」20時過ぎて… 会員制高級焼肉店で女子会』という見出しの記事。2回目となる緊急事態宣言が発令されていた1月の都内で、橋本は焼き肉店から出てくる姿を押さえられてしまった」という過去の出来事が蒸し返されるなど、演じる役者の実際の行動と役柄との乖離を指摘する意見も出ています。

こうした意見に対して「4年前のことをいちいち持ち出すのは、メディアとしては大人気ない(だいにんき、ではない!)ですね」「橋本さん叩きに加勢する日刊ゲンダイか?」と、過去の行動を引き合いに出すことへの批判も見られます。

一方で「新型コロナで傷ついた方がたくさんいます。今はまだ見たくない思いもあります」「この見ていて腹の立つドラマで、コロナ禍をふざけた描き方はして欲しくないと思ってしまいます」と、コロナ禍の描写そのものへの懸念も示されています。

「おむすび」が今後、コロナ禍の医療現場や社会状況をどのように描き、視聴者の記憶と向き合っていくのか、注目が集まっています。

主演・橋本環奈の演技力をめぐる評価と課題

NHK連続テレビ小説「おむすび」の主演を務める橋本環奈の演技力について、放送が進むにつれて様々な評価や意見が視聴者から寄せられています。特に30歳の管理栄養士で8歳の娘を持つ母親という役柄を演じる中で、その表現力や説得力をめぐって議論が続いています。

田畑志真が演じる菜摘役の女優は橋本環奈について「お芝居の面だけでなく誰かが少し寒そうにしていたら『寒いですか?』と声をかけて、『温度を上げてください』とお願いしたり、本当に視野が広い方」「このシーンはこうした方がいいんじゃないかなど、セリフの少ないシーンでもこだわって監督さんとお話されている姿が見ていてとても勉強になります」と尊敬の念を示しています。

一方で視聴者からは「橋本さんが娘を抱っこしたり、寄り添って話す場面は少なかった印象です」「高校時代と外見に大きな変化が少ない印象です。そのため、橋本さんに関して、たびたび『母親に見えない』という指摘がなされていました」といった声が上がっています。

特に親子の演技シーンでは「結から花ちゃんに対して愛情を一切感じない」「花ちゃんと主人公は親子だよ…ね?なんで主人公は花ちゃんに話聞く時に側に寄り添うことをせず椅子に座ったんだろうか…」「あの椅子の座り方、対峙する際の座り方です。寄り添う形ではありません。二人で娘さんと並んで温かく話す訳でもなく、愛情を感じず他人行儀に見えます」など、母親役としての演技に違和感を覚える意見が多く見られます。

こうした演技の課題に関しては「製作者さんも『おむすび』への熱意を感じないチグハグな演出でした」「要は橋本環奈のスケジュールが取りづらくてきちんとした場面設定ロケができなかったのではないかと思います」など、制作側の事情を推測する声もあります。実際、「ロケ撮影のシーンは、万博記念公園だけかも」との指摘もあり、撮影環境の制約が演技に影響していた可能性も示唆されています。

また、橋本環奈自身の多忙なスケジュールについて「橋本さんの演技力?とか脚本が酷い?とかの前に、その無謀な制作姿勢に問題があった。なのでヒロインの2週間不在という異常事態になってしまった」「昨年のスケジュールは、春夏の千と千尋の舞台があり(国内とロンドン!)、秋には映画が2本という先約でもう限界で、ここに朝ドラの主役は無理でしょう」との意見もあります。

橋本環奈の演技力そのものに関しては「私服も派手で体が小さいから、商店街の集合写真はこどもが2人いるのかと思いました」「橋本さんは家事シーンはやりたくないんでしょうね」「台本通りの演技しか出来ていない印象がある。棒演技。台本以上の演技をしていない。だから余計に詰まらない」など厳しい評価もあります。

中には「カムカムエヴリバディが川栄李奈パートに入りました。当時の川栄李奈と橋本環奈がほぼ同い年ですが、演技力の差が一目瞭然なんですよね」と他の朝ドラ出演者と比較する声も見られます。

一方、現場での橋本環奈の姿勢を評価する意見もあります。「現場での空気作りというか。スタッフさんや共演者の方と、いつも気さくにとても楽しそうにお話されている姿が印象的で」「自分がこうしたいというのではなく、作品や他の役者さんのことも考えて提案してくださっていて、すごいな」といった声も上がっています。

結局のところ「おむすびは、無敵のはずだった橋本環奈の弱点ばかり見えた朝ドラだった」という厳しい総括もある一方で、「今回の朝ドラ、主役以外の周りを固めてる役者さんは本当にいいんだよね」と出演者全体への評価は高い傾向にあります。

演技力をめぐる評価はさまざまですが、多くの視聴者が共通して感じているのは「親子の絆」の表現における違和感であり、その原因が演技力なのか、制作体制なのか、脚本の問題なのかについては議論が分かれているようです。

母と娘の親子関係の希薄さが浮き彫りに

NHK連続テレビ小説「おむすび」において、橋本環奈演じる主人公・米田結と宮崎莉里沙演じる娘・花との親子関係の描写に違和感を覚える視聴者が多いことが明らかになっています。3月5日の放送回では、サッカーの練習試合で敗れて意気消沈する花に対して、結が寄り添わない姿が描かれ、その関係性の希薄さが改めて浮き彫りになりました。

SNS上では「結と花親子の空気が感じられないのなんなんだろう」「家族(親)の繋がりはめっちゃ丁寧に描きたいの伝わってくるけど、家族(娘)の繋がりもっとどうにかならんかってモヤモヤする」といった声が多数見られます。特に印象的だったのは、「ソファーに座って落ち込んでいる様子の花に対して、結は隣に座らず、少し離れた場所から話を聞いていた」という場面であり、この距離感が象徴的だとの指摘があります。

対照的に、父親役の佐野勇斗演じる四ツ木翔也は「花の横に座って一緒に遊んだり、楽しそうにサッカーの話をするシーンがたくさんある」と視聴者は指摘しています。この対比によって、結と花の関係性の違和感がより一層強調されているように見受けられます。

「花ちゃん、大阪代表に選ばれるくらいの選手なのに試合まったく行ってなさそうですよね。娘というより姪っ子くらいの感覚でしか書かれてないの残念」という意見もあり、親子関係の希薄さが脚本レベルの問題であることを示唆しています。また「うちも小学生の子どもがサッカーしてますが、真夏は熱中症にならないかすごい心配しますし、栄養士目線で熱中症対策とかのアドバイスとかのシーンなどあればよかったのに」と、管理栄養士である母親ならではの描写の欠如を惜しむ声も見られます。

親子のスキンシップの少なさについても「スキンシップの少なさに、ひょっとしてこの子役が嫌いなのかなとさえ思いました」「普通は抱きしめたり、頭撫でたりとか、隣に座って背中擦ったり、肩を抱き寄せたりするんじゃないかな…と思って見てました」という違和感が表明されています。

制作上の事情として「母親役が掛け持ち仕事なので、大阪で収録するスケジュールがキツく、ほぼセット撮りになりサッカーしている野外シーンは撮れない。子役さんは児童保護法で収録時間が制限されているので、まとめ撮りする母親役と同時に写るシーンは少なくなる」という見方もあります。実際、「花が登場するシーンは、結と翔也の家にいる場面でしか見たことがない」「ほとんどが夜の場面になっている」と指摘する声もあり、撮影環境の制約が親子関係の描写に影響している可能性も考えられます。

さらに、結の母親としての姿勢そのものにも疑問が投げかけられています。「結は子供より仕事や幼馴染やギャル仲間が大切なようで」「我が子より大切な飲み会なんてあるの?」という批判的な声や、「結のギャル魂で何でも解決。流行り病なんて結のギャル魂があれば簡単に解決」と皮肉を込めた意見も見られます。

一方で「結と花もあまり親子に見えないけど、結と翔也もあまり夫婦に見えない。それぞれ一緒に過ごすシーンが少ないからだろうけど、なんかよそよそしい感じがする」という指摘もあり、家族関係全般の描写に課題があるとの見方も示されています。

「朝ドラで、ヒロインが子育てに悩む場面は見どころのひとつ」であるにもかかわらず、「変わらなすぎる母親の外見や、子役とかかわるシーンが少ないことで、今ひとつ視聴者から共感を得られないのかもしれません」との分析もあります。

「虎に翼は親子関係がギクシャクしながらも時間をかけて関係性を築いていった部分を丁寧に描いていた」という過去の朝ドラとの比較や、「出産も子育てもとばしてるから当然」と物語の構成自体の問題点を指摘する声も上がっています。

今後、コロナ禍の描写が始まる中で「結が病院の人達に謝ったりしてるので、娘と離れて暮らすから脚本に書いてあるのかもしれません」と予測する視聴者もいます。こうした展開を通じて、結と花の親子関係にどのような変化が生まれるのか、注目が集まっています。

管理栄養士という職業の描かれ方に現実とのギャップ

NHK連続テレビ小説「おむすび」において、橋本環奈演じる主人公・米田結は管理栄養士として大阪の病院で勤務していますが、その職業描写に対して実際の医療現場を知る視聴者からは違和感を指摘する声が多く寄せられています。

「病院の栄養科での仕事の経験があるけど(自分は調理師)ただでさえ人手不足でおろそかにもできない仕事の合間で副業みたいなことできるハズがない」という意見は、ドラマの中で結が病院業務の傍らコンビニ弁当の開発などに関わる様子に対する違和感を表しています。視聴者からは「これも栄養士のお仕事といいたいのかだけと現場を知ってる人から見るとリアリティがない」との声が上がっています。

また、「患者との接触の減少で仕事のやりづらさを感じていく」という結の姿勢についても、「これって結が勝手に小百合ちゃん(笑)をリスペクトして病室を練り歩き患者1人1人に張り付いているだけで、本来は病院の管理栄養士ってそんなに患者と接触する仕事じゃないよね」と、職業の実態との乖離を指摘する声があります。

ドラマでは結は大阪の病院で「NST(栄養サポートメンバー)」として、患者の栄養状態を分析し、医師に提案する業務を担当していることになっていますが、実際の管理栄養士の日常業務と比較して描写が誇張されていると感じる視聴者も少なくないようです。

さらに、「管理栄養士は大事な職業だとは理解しているが、医師、看護師、薬剤師、臨床の各技師たちと肩を並べるように、コロナ禍で戦場となった病院で活躍するのは無理あるんじゃねえの」という意見は、今後のコロナ禍描写における管理栄養士の位置づけに対する懸念を示しています。

実際の医療現場では「防護マスクの痣が褥瘡になって痛々しい医療関係者が泣きながら医療に携わり、遺体は防護シートに包まれたまま火葬されて家族と最後のお別れもできない」という過酷な状況があったことを考えると、「ギャル魂でどうこうもないよ。みんな現場は命がけでやっていて、ギャルだの米田家の呪いだのの入る余地ない」との指摘は、リアリティを求める視聴者の声を代弁するものと言えるでしょう。

コロナ禍における管理栄養士の役割について、「コロナ、病院はとても大変だっただろうけど、管理栄養士さん活躍するのかなぁ。後遺症で味覚がなくなった人も楽しめる食事とか?」という予測や、「この脚本なら『結はコロナで味覚障害になった人でも美味しく食べられる病院食を開発したのでした』とかいうファンタジー展開になっても驚かないわ」という皮肉交じりの見方も示されています。

管理栄養士としての結の日常生活にも違和感を覚える視聴者は多いようです。「患者のママの味噌汁を再現するのに約束キャンセルするくらいなのに弁当開発は片手間にやれるんだよなあ。仕事の密度にムラがあるのかね?」という疑問や、家庭での描写についても「結はご飯を作ったこともないし、食事シーンもほぼゼロ。この家では、ご飯を作っているシーンがあったのは花ちゃんだけです」と指摘する声もあります。

「昼休みにカムカムと続けて見ていますが、カムカムも出産や乳児の子育てシーンありませんでした」という他の朝ドラとの比較もありますが、管理栄養士という専門職に就きながらも、その専門性が家庭生活にどのように活かされているかという点についての描写が不足しているとの指摘は多いようです。

「うちも小学生の子どもがサッカーしてますが、真夏は熱中症にならないかすごい心配しますし、栄養士目線で熱中症対策とかのアドバイスとかのシーンなどあればよかったのに」との意見は、管理栄養士である母親だからこそできる子どもへのサポートという観点が描かれていないことを惜しむ声と言えるでしょう。

さらに「野球していた翔也には食事サポートしてたけど、花ちゃんにはドラマ上なさそうだし、いつも翔也のカレーかシチューを食べてるイメージです」との指摘は、結の管理栄養士としての専門性が家族の食生活に十分に反映されていない印象を与えていることを示唆しています。

「ドラマ見ていると管理栄養士の仕事がどんなものなのか解らなくなります。誤解を生じてると思います」との声は、専門職の実態と乖離した描写による誤解を懸念するものであり、「管理栄養士が出て行ってなんとかなる世界じゃないですけどなんとかするのでしょうね。美味しんぼの栄養バランス厳しい版ですね」という皮肉は、ドラマにおける職業描写の現実離れした側面を指摘するものと言えるでしょう。

こうした指摘の背景には、朝ドラというフォーマットでは専門職の日常を十分に掘り下げて描くことの難しさもあるかもしれません。しかし「栄養士目指す設定ではく看護師目指す設定の方が盛り上がる気がする」との意見に象徴されるように、管理栄養士という職業選択自体が物語の展開にうまく活かされていないという課題も指摘されています。

「おむすび」における管理栄養士という職業の描き方は、現実の医療現場を知る視聴者からは違和感を持って見られることが多いようですが、今後のコロナ禍描写の中で、管理栄養士としての結の専門性や職業的使命がどのように描かれていくのか、注目が集まっています。

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