朝ドラ『あんぱん』が描く愛と勇気の物語 ~心を揺さぶる土佐弁の魅力~

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「ぜよ」に頼らない自然な表現で魅せる土佐弁の世界

NHK連続テレビ小説「あんぱん」の魅力のひとつに、登場人物たちが話す温かみのある土佐弁があります。視聴者の心を優しく包み込むような方言は、ドラマの世界観をより豊かに彩っていますわ。

土佐ことば指導を担当する西村雄正さんは、高知県土佐市出身の俳優さん。「あんぱん」に先立ち、同じく高知が舞台となった朝ドラ「らんまん」でも指導を務められたそうです。西村さんは「もう二度とないと思っていたので、今回『あんぱん』からオファーを頂いてビックリしました」と振り返っていらっしゃいます。地元出身だからこそ分かる細やかなニュアンスを大切にされているのが伝わってきますわね。

特に西村さんがこだわったのは、「~ぜよ」に頼らない自然な土佐弁の表現。土佐弁というと「~ぜよ」が有名ですが、実際の地元の方々はそれほど頻繁に使わないそうなんです。「ぜよの音やインパクトが大きすぎて、そのシーンの肝が伝わりにくくなることもある」と西村さん。だからこそ「ここぞ」という場面でしか使わない工夫をされているんですって。

興味深いことに、坂本龍馬も生活では使っていたかもしれませんが、書いた手紙や書簡には「ぜよ」は一つもないそうです。西村さんは「”ノーぜよ”なんです」と笑っていらっしゃいました。「あんぱん」では第2回で朝田釜次(吉田鋼太郎さん)が屋村草吉(阿部サダヲさん)に対して「舐めたらいかんぜよ~」と発した場面が印象的でしたね。

台本チェックの際も、単に台詞を土佐弁に変換するだけではなく、全国の視聴者が理解しやすい言葉、演者が口にしやすい音になるよう細かく調整されているそうです。例えば、第1回で出張から自宅に戻った朝田結太郎(加瀬亮さん)に対し、母・朝田くら(浅田美代子さん)が「ああ、結太郎。もんたかえ」と出迎える場面。「もんた」は土佐弁で「帰った」の意味で、当初の台詞は「帰ったかえ」だったそうですが、西村さんが「もんたかえ」を提案されたんですって。

「『もんた』だけだと意味が分からない視聴者の方々もいますが、芝居のシチュエーションやニュアンスで字幕などがなくても伝わるはずだと思って」と西村さんは説明されています。脚本家の中園ミホさんもアイデアを生かしてくださり、浅田美代子さんも「もんた」という言葉を気に入ってくださったそうで、そのような現場の温かい雰囲気が画面を通して伝わってくるようですね。

SNSでも「加瀬亮の”にゃ”。もっと聞きたかった」「竹野内豊の土佐弁に萌える」「第1週で感心したのは、土佐弁の使い方の的確さ。高知の人なら、こういう言い方をするという言葉選び」などの声が寄せられているそうです。視聴者の方々も自然な土佐弁の魅力に気づいていらっしゃるんですね。

「江戸の人でも明治の人でもなく、現代の地元の人が違和感を抱かない土佐弁にすることが僕の仕事で、そのことが作品力アップにつながると考えています」と西村さん。時代によって言葉は変わるものですが、それでも心に響く言葉のあたたかさは変わりません。「どういた?」といった言葉や、林田理沙アナウンサーの語りの「ほいたらね!」など、高知の言葉が視聴者の心を温めていますわ。

「あんぱん」の土佐弁は、単なる方言という枠を超えて、ドラマのストーリーや登場人物たちの心情を豊かに表現する大切な要素になっています。これからも心温まる”本場の土佐弁”を堪能できるのが楽しみですね。

斬新なタイトルバックが生み出す時代を超えた物語性

NHK連続テレビ小説「あんぱん」のタイトルバックは、これまでの朝ドラとは一線を画す斬新な表現で多くの視聴者の目を引いていますわ。白いワンピース姿の今田美桜さんが戦前、戦中、戦後を駆け巡り、最後にアンパンマンの姿も現れるという構成は、一体どのような意図で作られたのでしょうか。

制作統括の倉崎憲さんは、このタイトルバックについて「戦前、戦中、戦後の激動の時代を今田美桜さんが駆け巡るというのがコンセプト」と説明されています。そして興味深いことに、今田さんが役衣装ではなく現代の装いで登場しているのには深い意味があるのだそうです。「今のありのままの、現代を生きる今田美桜さんが戦前、戦中、戦後を旅するというのを描きたかったから」とのこと。現代と過去をつなぐという大胆な試みが込められていたのですね。

さらに倉崎さんは、1本の光の線に今田さんが導かれているような、あるいは今田さんが線を導いているような、どちらにも捉えられる表現について「それってのぶと嵩の関係性も表している」と語っています。「しんどいときもつらいときもいろいろあるけど、その線をずっと追い続けたからこそ、最後にアンパンマンのようなシルエットも登場する」という、やなせたかしさんと小松暢さん夫妻の人生の軌跡を象徴的に表現しているのですね。

撮影現場では、今田さん自身も「撮影は全部グリーンバックで、『ここで穴が開きます』といったお言葉をいただきながら撮影していました」と明かしていて、完成形は想像がつかなかったようです。「完成を見たときに、想像していた以上にすごく素晴らしくて、『あんぱん』もそうですが、明るさと悲しみと喜びと、いろいろと感じられるタイトルバックになっているな」と今田さんも感激していらっしゃいます。

タイトルバックには今田さんの笑顔を大きく捉えたドアップ描写もあり、その美しさが際立っています。今田さんは「きれいに撮っていただいてうれしいです」と恐縮気味に話しつつも、「あのシーンは風が少し吹いているんですけど、そのタイミングなどすごくこだわって撮っていて、それがきれいに映っていてすごく好きなシーン」だとおっしゃっています。

このタイトルバックに対する視聴者の反応は様々で、「とても現代的ですが、時代の移り変わりが『あんぱん』とすごく馴染んでいる」「野心的でカッコいい」という肯定的な声がある一方で、「昭和初期からのスタートの物語なのに、オープニングの歌と映像で、ナンジャコレ?としか思えなかった」「もっと時代背景にあったほのぼのとした歌と映像を作ってほしかった」という声も上がっています。

確かに従来の朝ドラファンには違和感を覚える方も多いようですが、制作側としては「本編でがっつり楽しんでいただきますから、OPは従来のファン以外にも刺さって話題になるものを」という意図があったのではないかと想像できますわ。

「大半の視聴者が感じ取ることが出来ないタイトルバックってどうなんだろう?」「わざわざ説明しないといけないんだ」という疑問の声もありますが、一方で「オープニングの映像には色々な意味と思いが詰まっていることに、どれだけの方が気づかれているのでしょう」と理解を示す声もあります。

このように様々な意見が交わされる中、タイトルバックは単なる導入映像を超えて、「あんぱん」という作品が持つ多層的な物語性を象徴する存在となっているようです。役衣装に身を包まない今田美桜さんが過去の時代を旅するという斬新な表現は、やなせたかしさんと小松暢さんの人生と「アンパンマン」誕生への軌跡を、現代に生きる私たちの目線で見つめ直す機会を与えてくれているのかもしれませんね。

視聴者の心をつかむ中園ミホの細やかな脚本力

NHK連続テレビ小説「あんぱん」の人気の秘密は、なんといっても脚本家・中園ミホさんの卓越した脚本力にあるのではないでしょうか。「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズなどのヒット作を生み続けてきた中園さんだからこそ描ける、細やかな人間描写と心揺さぶるストーリー展開が、視聴者の心を強くつかんでいますわ。

中園さんにとって朝ドラの脚本は、2014年度前期「花子とアン」以来2回目となります。「あんぱん」は国民的アニメ「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかし氏と妻・暢さんをモデルに、激動の時代を生き抜いた夫婦を描く物語。実在の人物の半生をどう描くかという難しさがありながらも、中園さんは見事にオリジナリティあふれる作品に仕上げていますね。

初回から波乱の展開で視聴者を引き込んだ「あんぱん」ですが、SNSでは「朝ドラあるある」をふんだんに取り入れた内容だという指摘も。「活発なヒロインが走るシーンから始まり、いじめられる転校生、それをかばったがゆえに相手をケガさせて相手の親から怒られるという展開、極めつけは父親の早逝」など、朝ドラでよく見る展開が詰め込まれているという声もあります。

しかし、そうした「ベタ」な展開でありながら、なぜここまで視聴者の心をつかんでいるのでしょうか。その理由のひとつは、中園さんが描く人物の心理描写の緻密さにあるように思います。「確かに『ベタ』な展開だと気づいているが、そういう行動に至る『裏側の心』が丁寧に踏み込んで描かれている。だから画面に引き込まれる」という視聴者の声が、それを物語っていますわ。

特に印象的だったのは、「死んでしまった『愛する父親』を駅の改札でじっとヒロインが待つ場面」。のぶは父親の死後、最初は何もなかったように気丈にしていたのに、ふと現実に返って駅でお父ちゃんを探すシーンに涙した視聴者も多かったようです。これを演じた子役の永瀬ゆずなさんの演技も素晴らしく、「この子役のコ、演技が素晴らしかった」という評価の声も多数上がっています。

中園さんの脚本の特徴として、「細かい点をキチッと押さえ人の心の動きがそつなく描かれてる」「画面の端っこの人にもちゃんとなぜそこに居てどんなことを考えてるか脚本にしっかり書いてる」という指摘もあります。登場人物ひとりひとりに丁寧に向き合う姿勢が、ドラマ全体の説得力と魅力を高めているのですね。

また、印象に残るセリフの数々も中園さんの脚本の魅力です。ある視聴者は「脚本の中園さんの言葉を『毎日1つはキャッチする』ようにしています」と語り、「大志をいだきなさい」「シーソーは2人で」「私が守る」などの言葉を、その日の「ことば」として大切にしているそうです。「詞(ことば)は、その人に希望を持たせる力にもなるものだと思います」という感想に、中園さんの言葉が持つ力の大きさを感じますね。

歴史的な背景への配慮も細やかです。「不幸のご都合主義だらけ」という批判に対して、「あまりにも歴史に無知な感想」と反論する声もあります。「今よりも死や不幸が身近だった」当時の社会状況を踏まえた上で、中園さんは決して安易なドラマ化をせず、時代の空気感を大切にしながらストーリーを紡いでいると言えるでしょう。

さらに興味深いのは、中園さんがやなせたかしさんと文通していたという事実。「脚本家の中園さんがやなせさんと文通していたなんて、更に今後の描き方が楽しみになる」という声もあります。やなせさんと直接交流があった中園さんだからこそ描ける深みが、この作品にはありそうですね。

視聴者からは「OP曲や映像はドラマと合わないかもしれないけど、脚本は素晴らしい」「前作『おむすび』の迷走ぶりと比べて、安心して見られる」という声も。中園ミホさんの脚本が、「あんぱん」という作品の確かな土台となり、視聴者の心をしっかりとつかんでいることがわかりますわ。

「虎に翼」や「花子とアン」など、これまでも心に残る作品を生み出してきた中園さんの手により、「あんぱん」はこれからどのような物語を紡いでいくのでしょうか。期待は膨らむばかりですね。

現代と過去を繋ぐオープニングの新しい試み

NHK連続テレビ小説「あんぱん」のオープニングは、従来の朝ドラとは一味違う斬新な表現で、多くの話題を呼んでいますわ。RADWIMPSによる主題歌「賜物」が流れる中、白いワンピース姿の今田美桜さんが戦前、戦中、戦後の時代を駆け抜けるという構成は、視聴者に新鮮な驚きを与えているようです。

特徴的なのは、今田さんが劇中の朝田のぶとしての姿ではなく、現代の装いで登場している点。これは単なる演出上の選択ではなく、「あんぱん」という作品が持つ時代を超えたメッセージ性を表現する意図的な試みなのでしょう。今と昔をつなぐという意味では、やなせたかしさんが生み出した「アンパンマン」が、今なお子どもたちに愛され続けていることとも呼応していますね。

このオープニングに対する視聴者の反応は大きく分かれています。「新オープニングへの違和感はザ・朝ドラファン層に強いのでは」という声がある一方で、「自分は野心的でカッコいいと思います」という肯定的な意見もあります。また、「とても現代的ですが、時代の移り変わりが『あんぱん』とすごく馴染んでいて、見れば見るほど面白い」と、その魅力に気づく視聴者も増えているようです。

一方で批判的な声も少なくありません。「昭和初期からのスタートの物語。久しぶりの時代モノの朝ドラで楽しみにしてたら、オープニングの歌と映像で、ナンジャコレ?、としか思えなかった」「もっと時代背景にあったほのぼのとした歌と映像を作ってほしかった」という意見も多く見られます。中には「大半の視聴者が感じ取ることが出来ないタイトルバックってどうなんだろう?」と疑問を呈する声もありますわ。

オープニングの映像製作に関わったスタッフは、「朝ドラは、本編でがっつり楽しんでいただきますから、OPは従来のファン以外にも刺さって話題になるものを」という意図があったのかもしれません。従来の朝ドラファンだけでなく、若い世代も含めた幅広い視聴者層にアプローチする狙いがあったのでしょうね。

今田美桜さん自身は、このオープニングについて「完成を見たときに、想像していた以上にすごく素晴らしくて」と感激し、「明るさと悲しみと喜びと、いろいろと感じられるタイトルバックになっている」と評価しています。撮影はすべてグリーンバックで行われ、「ここで穴が開きます」といった指示を受けながらの撮影だったようで、完成形を想像するのは難しかったと明かしていますわ。

今田さんの笑顔のドアップが印象的なシーンについては、「あのシーンは風が少し吹いているんですけど、そのタイミングなどすごくこだわって撮っていて、それがきれいに映っていてすごく好きなシーン」だと語っています。細部までこだわって制作されたオープニングであることがうかがえますね。

主題歌「賜物」を担当するRADWIMPSの楽曲についても、意見は分かれています。「オープニング曲すごく好き」「批判なんて気にしない」「私は今田美桜ちゃんの可愛さがいっぱい出てて嬉しい」「毎朝この曲と今田美桜ちゃんが見れて、元気になるし、自然と笑顔になる」という肯定的な声がある一方で、「RADWIMPSが全面に出過ぎてる」「歌詞もゴチャゴチャ言葉が詰まって、止まってよく読んで考えなくちゃで、アンパンマンの分かりやすさとは真逆」という厳しい意見も寄せられています。

「OPは『ブギウギ』みたいにそのうち慣れると思う」という声もあり、時間とともに視聴者の受け止め方も変化していくかもしれませんね。また、「あんぱんのオープニングの違和感など、おむすびの意味のわからない話に比べれば微々たるもん」という意見もあり、ドラマの内容自体への高い評価が、オープニングへの批判を相対化している面もありそうです。

オープニングへの評価は分かれているものの、「あんぱん」というドラマ全体への期待と支持は高まる一方。「あんぱん」のオープニングは、従来の朝ドラの枠を超えた新しい試みとして、今後の朝ドラのあり方にも一石を投じることになるかもしれませんわ。視聴者の心を温める物語と印象的なオープニングの組み合わせが、どのような化学反応を起こしていくのか、これからも注目していきたいですね。

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